Claude Code MCP 設定ガイド|外部ツール連携で業務を自動化する方法
冒頭
従業員30人の人材紹介会社で、営業管理を担当しているとする。求人情報はスプレッドシート、候補者とのやり取りはGmail、面談記録はNotionに保存している。「Aさんの案件、進捗どうだっけ」と聞かれるたびに、3つのツールを開いて情報をかき集める。この作業が1日5回あるなら、それだけで毎日40分以上が消えている。
Claude Code にはMCP(外部ツール連携機能)がある。これを使うと、Claude Code がNotionもGmailもスプレッドシートも直接読みに行けるようになる。あなたは「Aさんの案件状況をNotionとGmailから拾ってまとめて」と指示するだけだ。
この記事で分かること:
- Claude Code のMCPとは何か(1分で分かる)
- デスクトップアプリのMCPとの違い
- Claude Code でMCPを設定する具体的な手順
- 設定後にすぐ使える業務プロンプト5選
- トラブルが起きた時の対処法
記事の最後に、Claude Code MCP 初期設定チェックリストPDFを無料でダウンロードできる。
Claude Code のMCPとは何か

図: Claude Code MCP の仕組み
MCP(Model Context Protocol)は、ClaudeにNotionやGmailなどの外部ツールを繋ぐ仕組みだ。MCPの基本的な概念は「Claude MCP とは|NotionやSlackとAIを繋ぐ拡張機能を非エンジニア向けに解説」(/articles/544)で詳しく解説しているので、ここではClaude Code でMCPを使う場合に絞って説明する。
Claude Code は、あなたのパソコン上で動くAIエージェントだ。ファイルの読み書き、データの整理、文書の作成を自動でこなしてくれる。Claude Code の全体像は「Claude Code とは|非エンジニアが知っておきたい全体像と始め方」(/articles/543)で紹介している。
この Claude Code にMCPを追加すると、パソコンの中だけでなく、クラウド上のツールにも手が届くようになる。
MCPなしの Claude Code:
- パソコン内のファイル(Excel、PDF、テキスト等)を読み書きできる
- フォルダ内の複数ファイルをまとめて処理できる
- ただし、NotionやGmailの中身は見えない
MCPありの Claude Code:
- パソコン内のファイルに加えて、Notion・Gmail・Slack・スプレッドシート等の中身も直接読み書きできる
- 「Gmailの受信トレイを確認して、請求書が添付されたメールだけ抜き出して」のような指示が通る
- 複数のツールをまたいだ作業(Slackの情報をNotionにまとめる等)も1回の指示で完了する
つまり、MCPは Claude Code の「行動範囲」を広げるアップグレードだ。
デスクトップアプリのMCPとの違い
Claude にはデスクトップアプリ(Claude Desktop)もあり、そちらでもMCPは使える。両者の違いを整理する。
Claude Desktop のMCP:
- チャット画面で会話しながら外部ツールの情報を参照する
- 設定はJSON形式の設定ファイルを自分で編集する必要がある
- 会話のたびに、ツールへのアクセス許可を求められる
Claude Code のMCP:
- ファイル操作と外部ツール操作を組み合わせた複雑な作業ができる
- 設定を Claude Code 自身に頼める(「NotionのMCPを設定して」と指示するだけ)
- 作業の途中で複数のツールに連続アクセスできる
非エンジニアにとって大きいのは2番目だ。Claude Desktop のMCP設定は、設定ファイルを自分で開いて記述を書き加える必要がある。Claude Code なら「このツールのMCPを設定して」と日本語で頼めば、Claude Code 自身が設定ファイルを書いてくれる。
あなたの仕事にどう役立つか

図: MCPなし vs MCPありの Claude Code
経営者・管理職の場合
従業員10〜50人の会社を経営している方。情報が散らばっている問題はMCPで解決できる。
たとえば毎週月曜の朝、先週の振り返りをするとする。売上はスプレッドシート、チームの活動はSlack、タスクの進捗はNotionにある。MCPで3つとも繋いだ Claude Code に「先週の営業チームの活動サマリーを作って」と指示すれば、3つのツールから情報を集めて1つのレポートにまとめてくれる。
所要時間は、手作業なら45分、MCPありの Claude Code なら確認込みで10分だ。
個人事業主・フリーランスの場合
複数のクライアントを抱えるフリーランスの方。GmailとGoogleカレンダーをMCPで繋ぐと、1日の始まりが変わる。
「今日のカレンダーを確認して、各ミーティングに関連する直近のメールを要約して。準備が必要なものに印をつけて」
この1つの指示で、今日の予定と過去のやり取りが紐づいたブリーフィングが手に入る。クライアントが5社あるなら、それぞれのメールを検索する時間が丸ごと消える。
バックオフィス担当者の場合
経理・人事・総務の担当者。Googleスプレッドシートに経費データ、Notionに社内申請のログ、Gmailに承認メールが分散しているなら、MCPの出番だ。
月末の経費精算で「今月のスプレッドシートの経費データを読んで、Notionの承認済みリストと突き合わせて、不一致があれば一覧にして」と指示できる。手作業では2時間かかる突合作業が、20分の確認で終わる。
Claude Code でMCPを設定する手順

図: Claude Code MCP 設定の5ステップ
前提として、Claude Code がすでにインストールされていること。まだの方は「Claude Code とは|非エンジニアが知っておきたい全体像と始め方」(/articles/543)を先に読んでほしい。
ステップ1: Claude Code を起動する
パソコンで Claude Code を起動する。起動の方法は2つある。
1つ目はデスクトップアプリから起動する方法。アイコンをダブルクリックするだけだ。
2つ目はターミナル(コマンド入力画面)から起動する方法。少しだけコマンドが出てくるが、そのままコピーすれば動く。意味は分からなくてOKだ。
claude
この4文字を入力して Enter を押すだけで Claude Code が起動する。
ステップ2: 繋ぎたいツールを1つ選ぶ
最初は1つだけ選ぶ。選ぶ基準は「毎日使っていて、Claude Code にデータを渡すためにコピー&ペーストしているツール」だ。
よく選ばれるツールの上位5つ:
- Notion — 社内の情報管理に使っている場合(議事録、ドキュメント、タスク管理)
- Googleスプレッドシート — 売上データ、顧客リスト、在庫管理に使っている場合
- Gmail — メールの確認、返信、分類を効率化したい場合
- Slack — チームのやり取りから情報を拾いたい場合
- Googleカレンダー — 予定の確認と準備を自動化したい場合
迷ったらNotionかGoogleスプレッドシートから始めるのが一般的だ。データ量が多く、検索に時間がかかっているツールほどMCPの効果が大きい。
ステップ3: Claude Code に設定を頼む
ここが Claude Code の利点だ。設定ファイルを自分で書く必要がない。Claude Code にこう指示する。
NotionのMCPサーバーを設定して。私のNotionインテグレーショントークンは「ここにトークンを貼る」です。設定が終わったら、テストとしてNotionの最新のページタイトルを3つ読み取って表示して。
GmailのMCPサーバーを設定して。設定手順を案内してくれたら、その通りに進めます。設定が終わったら、テストとして今日届いたメールの件名を5件表示して。
Claude Code が設定ファイルの作成、必要なパッケージのインストール、接続テストまで自動で行ってくれる。途中で「このファイルを編集してもいいですか」「このコマンドを実行してもいいですか」と確認されるので、内容を見て許可するだけだ。
ステップ4: ツール側でトークンを取得する
MCPで繋ぐには、ツール側で「トークン」(認証キー)を取得する必要がある。これはツールに「Claude Code からのアクセスを許可する」ための鍵のようなものだ。
取得方法はツールごとに異なるが、基本的にはツールの設定画面からクリック操作で完了する。
Notionの場合:
- Notionにログインする
- 「設定とメンバー」→「接続」→「インテグレーションを作成」を開く
- 名前(例: 「Claude Code連携」)を入力して作成する
- 表示されるトークン(ntn_ で始まる文字列)をコピーする
- Claude Code の指示にそのトークンを貼り付ける
Googleスプレッドシート・Gmail・Googleカレンダーの場合:
- Google Cloud Console にアクセスする
- プロジェクトを作成し、必要なAPI(Gmail API等)を有効にする
- 認証情報(OAuth クライアントID)を作成する
- ダウンロードしたJSONファイルのパスを Claude Code に伝える
Google系のツールは手順がやや多いが、Claude Code に「Googleスプレッドシートを繋ぎたい。手順を教えて」と聞けば、画面ごとのガイドを出してくれる。
Slackの場合:
- Slack API のサイトで新しいアプリを作成する
- 必要な権限(channels:history, chat:write等)を設定する
- Bot User OAuth Token(xoxb- で始まる文字列)をコピーする
- Claude Code の指示にトークンを貼り付ける
トークンは「パスワード」と同じ扱いだ。他の人に共有しない、チャットやメールに貼らない、パソコン上の安全な場所に保管する。この点だけ注意してほしい。
ステップ5: 再起動して動作確認する
MCPの設定が完了したら、Claude Code を一度終了して再起動する。再起動後、以下のように指示して動作を確認する。
今繋がっているMCPの一覧を教えて。それぞれのツールにアクセスできるか、簡単なテストをして結果を報告して。
「Notion: 接続OK」「Gmail: 接続OK」のように結果が返ってくれば設定完了だ。エラーが出た場合は、この記事の「トラブルシューティング」セクションを参照してほしい。
設定後にすぐ使える業務プロンプト5選
MCPの設定が終わったら、すぐに業務で使えるプロンプトを5つ紹介する。そのままコピーして使える。
プロンプト1: 朝のブリーフィング(Gmail + Googleカレンダー)
今日の業務ブリーフィングを作って。
- 今日のカレンダーの予定を時間順に一覧にして
- 各予定に関連するメール(参加者からの直近のメール)があれば要約して
- 未返信のメールで、今日中に返信が必要そうなものをリストアップして
フォーマットは箇条書きで、全体をA4で1枚に収まる分量でまとめて。
プロンプト2: 週次レポート自動生成(Notion + Googleスプレッドシート)
今週の週次レポートを作って。
データ元:
- Notionの「タスク管理」データベースから、今週完了したタスク
- 「売上管理」スプレッドシートの最新週のデータ
フォーマット:
- 今週の成果(完了タスクの要約、3〜5項目)
- 売上サマリー(合計と前週比)
- 来週の予定(Notionの未完了タスクから優先度が高いもの上位3件)
プロンプト3: 議事録の即時Notion保存(Notion)
以下の会議メモを読んで、Notionの「議事録」データベースに新しいページを作って。
フォーマット:
- ページタイトル: 「2026/04/16 〇〇会議」
- プロパティ: 日付、参加者、ステータス(完了)
- 本文: 決定事項(箇条書き)、アクションアイテム(担当者/内容/期限の表)、次回議題
会議メモ: (ここにメモを貼り付ける)
プロンプト4: メール返信の下書き一括作成(Gmail)
今日届いた未読メールを確認して、返信が必要なものを選んで。
それぞれについて:
- 差出人と件名を表示
- 内容の要約(2行以内)
- 返信の下書き(丁寧なビジネス敬語、100〜200字程度)
下書きは私が確認してから送信するので、返信案としてまとめるだけでOK。
プロンプト5: Slackの情報をNotionにまとめる(Slack + Notion)
Slackの#営業チャンネルで、今週投稿されたメッセージから「受注」「契約」「成約」を含む投稿を検索して。
見つかった投稿を、以下のフォーマットでNotionの「受注報告」データベースに追加して:
- クライアント名(投稿から推測)
- 金額(言及があれば)
- 担当者(投稿者)
- 日付
- 備考
よくあるトラブルと対処法
MCPの設定で困ることが多い3つのケースと、その対処法を紹介する。
「MCPの設定後に再起動したが、ツールにアクセスできない」
原因の多くは、トークンの入力ミスだ。トークンをコピーした時に、前後に余分なスペースや改行が入っていないかを確認する。Claude Code に「MCPの設定状態を確認して、エラーがあれば原因を教えて」と指示すると、何が問題かを教えてくれる。
「Notion のページにアクセスできない(権限エラー)」
Notionのインテグレーション(接続アプリ)は、ページごとにアクセス権限を設定する必要がある。Notionで対象のページを開き、右上の「接続」メニューから、作成したインテグレーション名を追加する。データベース全体に繋ぎたい場合は、データベースのトップページで同じ操作をする。
「Google系のツールで認証エラーが出る」
Google Cloud Console でAPIを有効にし忘れていることが多い。Gmail なら「Gmail API」、スプレッドシートなら「Google Sheets API」、カレンダーなら「Google Calendar API」が有効になっているか確認する。Claude Code に「Google APIの設定状態を確認して」と頼むと、何が不足しているかを教えてくれる。
まとめ
Claude Code のMCPは、パソコン内のファイル操作に加えて、Notion・Gmail・Slack・スプレッドシートなどのクラウドツールにも手が届くようにするアップグレードだ。設定はClaude Code 自身に頼めるので、設定ファイルを自分で書く必要がない。まず1つのツールから始めて、朝のブリーフィングや週次レポートの自動生成から試してみてほしい。
特典
Claude Code MCP 初期設定チェックリストPDFを用意した。Notion・Gmail・Googleスプレッドシート・Slack・Googleカレンダーの5ツールについて、トークン取得からClaude Code への設定指示文、動作確認プロンプトまでをツールごとにまとめている。印刷してデスクに置きながら設定を進められる。
→ Claude Code MCP 初期設定チェックリストPDF をダウンロードする(無料) /resources
参考リファレンス
- Anthropic MCP 公式ドキュメント: modelcontextprotocol.io
- Claude Works 関連記事:「Claude Code とは|非エンジニアが知っておきたい全体像と始め方」(/articles/543)
- Claude Works 関連記事:「Claude MCP とは|NotionやSlackとAIを繋ぐ拡張機能を非エンジニア向けに解説」(/articles/544)




