Claude Code と GitHub Copilot の違い|非エンジニアが選ぶならどっち?
冒頭
20人規模の不動産仲介会社で営業部長をしている方が、社内の業務改善を任されたとする。「AI で何かできないか」と調べ始めると、Claude Code と GitHub Copilot という2つのツール名が何度も出てくる。どちらも「AI がコードを書いてくれる」らしい。だが、どう違うのか、そもそも自分のような非エンジニアに関係があるのか、記事を読んでもピンとこない。
この疑問はもっともだ。Claude Code と GitHub Copilot はどちらも AI コーディングツールだが、設計思想がまったく異なる。ひとことで言えば、Copilot は「エンジニアの入力補助」、Claude Code は「AI が自律的にプロジェクトを進めるエージェント」だ。非エンジニアにとっての使いやすさも、できることの幅も大きく違う。
この記事を読むと、以下のことが分かる。Claude Code と Copilot は何が違うのか。非エンジニアがそれぞれのツールで何ができるのか。あなたの状況に合ったツールはどちらか。記事の最後に、自分に合うツールがひと目で分かる判断チャート PDF を用意している。
そもそも Claude Code と GitHub Copilot とは何か

図: 2つのツールの基本的な違い
まず、それぞれのツールが何なのかを整理する。
Claude Code とは
Claude Code は、Anthropic(アンソロピック: Claude を開発している会社)が提供する AI コーディングエージェントだ。「エージェント」というのは、指示を出すと自分で考えて作業を進める AI のことだ。
使い方はシンプルだ。ターミナル(パソコンで文字を入力して操作する黒い画面)を開き、日本語で「〇〇を作って」と伝える。すると Claude Code は、必要なファイルを作り、コードを書き、動作確認まで自分でやってくれる。
非エンジニアにとってのポイントは、「コードを自分で書く必要がない」という点だ。やりたいことを日本語で伝えれば、Claude Code が全工程を代行する。
GitHub Copilot とは
GitHub Copilot(ギットハブ・コパイロット)は、Microsoft 傘下の GitHub が提供するコード補完ツールだ。VS Code(ブイエスコード: エンジニアがコードを書くためのソフト)などの開発ツールに組み込んで使う。
エンジニアがコードを書いている最中に、次に書くべきコードを予測して候補を表示してくれる。たとえば、関数名を入力すると、その中身を自動で提案してくれる。いわば「超高性能な予測変換」だ。
非エンジニアにとってのポイントは、Copilot を使うには「自分でコードを書いている状態」が前提だという点だ。開発環境を整え、プログラミングの基礎を理解していないと、提案されたコードが正しいかどうか判断できない。
非エンジニアにとって何が違うのか — 5つの比較ポイント

図: 非エンジニア視点での比較
1. 操作方法 — 「日本語で伝える」か「コードを書きながら使う」か
Claude Code は、日本語の自然文で指示を出す。「売上データの CSV を読み込んで、月別のグラフを表示する Web ページを作って」と伝えると、必要なコードをすべて生成し、ファイルを配置し、ブラウザで確認できる状態まで持っていく。
Copilot は、エンジニアが開発ツール上でコードを書きながら使う。たとえば Python で「def calculate_monthly_sales(」と入力すると、関数の中身を予測して提案する。提案を受け入れるか、修正するかはエンジニアが判断する。
非エンジニアにとっての差は大きい。Claude Code は「何を作りたいか」を言葉で伝えるだけで済む。Copilot は「どう作るか」をある程度理解している人向けのツールだ。
2. できることの範囲 — 「プロジェクト全体」か「コードの一部」か
Claude Code は、1つのプロジェクト全体を見渡して作業できる。たとえば「この会社の Web サイトに問い合わせフォームを追加して」と伝えると、HTML、CSS、JavaScript、サーバー側の処理まで一貫して作成する。既存のファイルを読んで、デザインの統一感を保ちながら追加してくれる。
Copilot は、いま開いているファイルの中で「次の行」を提案するのが基本だ。プロジェクト全体の構造を把握して一貫した変更を加えるのは得意ではない。最近は Copilot Chat という機能でプロジェクト横断の質問もできるようになったが、自律的にファイルを作成・編集する機能は Claude Code ほど強くない。
3. 前提知識 — 「ほぼ不要」か「プログラミングの基礎が必要」か
Claude Code を使うために最低限必要なのは、ターミナルの開き方と、基本的な操作(フォルダの移動、コマンドの入力)だけだ。少しだけ慣れが必要だが、プログラミングの知識は必須ではない。「何を作りたいか」を言葉にできれば使える。
Copilot を活用するには、少なくとも1つのプログラミング言語の基礎を理解している必要がある。提案されたコードが正しいか、意図通りかを判断するのは自分だからだ。たとえば Python の基本文法を知らない状態で Copilot を使っても、提案されたコードの良し悪しが分からない。
この違いは決定的だ。非エンジニアが「プログラミングを学ばずに AI でものを作りたい」なら、Claude Code のほうが現実的な選択肢になる。
4. 日本語対応 — 「自然に使える」か「英語寄り」か
Claude Code は日本語での指示に強い。日本語で要件を伝え、日本語のコメントを含むコードを生成し、日本語でフィードバックを返してくれる。日本語のビジネス文書やメールテンプレートの生成、日本語の Web サイト構築にも自然に対応する。
Copilot も日本語のコメントや変数名に対応はしているが、基本的には英語圏のコードベースで訓練されているため、日本語でのやりとりは Claude Code ほどスムーズではない。特に、日本語でコードの説明を求める場面では、回答の自然さに差が出ることがある。
5. 料金 — 似ているようで構造が違う
Claude Code は、Claude の Pro プラン(月額 $20、約3,000円)に含まれている。ただし、利用量に応じた消費制限がある。より多く使いたい場合は Max プラン(月額 $100 または $200)という選択肢がある。Claude Cowork(ブラウザ版の AI アシスタント)も同じプランで使える。
GitHub Copilot は、Individual プラン(月額 $10、約1,500円)から始められる。ビジネス向けは Business プラン(1人あたり月額 $19)がある。料金だけ見ると Copilot のほうが安いが、非エンジニアが Copilot を使いこなすにはプログラミング学習のコストも考慮する必要がある。
非エンジニアが実際にできること — 具体例で比較

図: 非エンジニアが Claude Code でできることの例
Claude Code でできること
具体的な例を挙げる。
「毎月の売上報告を作りたい」。Claude Code に「この CSV ファイルを読み込んで、月別の売上推移グラフと、前月比の増減率をまとめた HTML レポートを作って」と伝える。数分で、ブラウザで見られるレポートページが完成する。
「社内で使う経費計算ツールが欲しい」。「交通費と宿泊費を入力すると合計と消費税を自動計算するWebページを作って。入力項目は日付、目的、交通手段、金額。出力はPDFダウンロード可能に」と伝える。Claude Code が HTML、CSS、JavaScript を生成し、動くツールを作ってくれる。
「会社の Web サイトを更新したい」。「トップページのお知らせ欄に新しい項目を追加して。日付は2026年4月16日、内容は春季キャンペーン開始のお知らせ」と伝える。既存のコードを読み取って、デザインを崩さずに追記してくれる。
いずれも、プログラミングの知識なしで実現できる。やりたいことを具体的に言葉にできれば、Claude Code が技術的な部分を担当する。
GitHub Copilot でできること(非エンジニアの場合)
正直に書くと、プログラミングの経験がない状態で Copilot を使って何かを作るのは難しい。Copilot は「コードを書いているエンジニアの生産性を上げるツール」だからだ。
たとえば、経費計算ツールを作りたい場合。まず VS Code をインストールし、プログラミング言語を選び、プロジェクトの初期設定を行い、ファイル構成を決め……という準備が必要になる。Copilot が助けてくれるのは、その準備が終わった後の「コードを書く」段階だ。
ただし、プログラミングを学び始めた段階の方にとっては、Copilot は優秀な先生になりうる。「この関数は何をしている?」「もっと効率的な書き方はある?」と聞けば、コードの文脈に沿った回答が返ってくる。学習ツールとしての価値は高い。
あなたに合うのはどちら? — 4つの質問で判断
以下の質問に答えてみてほしい。
質問1. あなたの目的は?
- A. 「自分では作れないものを AI に作ってもらいたい」→ Claude Code
- B. 「プログラミングを学びながら効率よくコードを書きたい」→ Copilot
質問2. プログラミングの経験は?
- A. 「ほぼない、または完全にゼロ」→ Claude Code
- B. 「基礎は理解している、または学習中」→ どちらも選択肢に入る
質問3. 何を作りたい?
- A. 「Web サイト、業務ツール、データ分析、自動化スクリプトなど多岐にわたる」→ Claude Code
- B. 「特定のプログラミング言語で特定のソフトウェアを開発したい」→ Copilot
質問4. チームでの利用か、個人での利用か?
- A. 「まずは個人で試してみたい」→ Claude Code(Pro プラン $20/月で Claude Cowork も使える)
- B. 「開発チームに導入したい」→ Copilot(Business プラン $19/人/月)
A が多ければ Claude Code、B が多ければ Copilot が合っている可能性が高い。
両方使うという選択肢
実は「どちらか一方」と決める必要はない。役割が違うので、両方を使い分けている人もいる。
たとえば、普段の業務効率化や Web サイトの更新は Claude Code で行い、社内のエンジニアが開発する本格的なシステムには Copilot を導入する、という分担だ。
また、Claude Code で作ったものをベースに、プログラミングを学びながら Copilot で改良していく、というステップアップの使い方もある。最初は Claude Code で「動くもの」を作り、仕組みに興味が湧いたら Copilot と一緒にコードを読み解いていく。
まとめ
Claude Code と GitHub Copilot は、同じ「AI コーディングツール」でも目的が違う。Claude Code は「AI に仕事を任せたい非エンジニア」向け、Copilot は「自分でコードを書くエンジニアの効率化」向けだ。プログラミング経験がなく、業務効率化や社内ツールの作成が目的なら、Claude Code から始めるのが無理のない選択だ。まずは Claude の Pro プラン(月額約3,000円)で試してみて、必要に応じて使い方を広げていくのがよいだろう。
特典
この記事で紹介した比較ポイントをもとに、あなたの状況に合ったツールを選べる判断チャート PDF を用意した。「目的」「経験」「予算」「チーム規模」の4つの軸で、どちらが合うかがひと目で分かる。
→ AI コーディングツール判断チャートをダウンロードする(無料) /resources
参考リファレンス
- Anthropic 公式: Claude Code 製品ページ(claude.ai)
- GitHub 公式: GitHub Copilot(github.com/features/copilot)
- Claude Works 関連記事: 「Claude Code とは|非エンジニアが仕事で使えるAIコーディングエージェントの全体像」(/articles/501)
- Claude Works 関連記事: 「Claude Code の使い方ガイド」(/articles/504)
- Claude Works 関連記事: 「Claude の安全性と社内情報の扱い」(/articles/512)
- Claude Works 関連記事: 「Claude と ChatGPT の違い|非エンジニアが仕事で選ぶための比較ガイド」(/articles/508)
- Claude Works 関連記事: 「Claude 料金プラン完全ガイド」(/articles/506)



